よくみえるってどういうこと?

あいかわらず誰の役にもたたないだろう日記

昭和98年堂々再開!!

映える。映えるね~。

「昭和98年(マルチバースで令和5年)リニューアルオープン!」したホテル ニューアカオへいってきた。ハトヤと同類の「趣味」によるものだが、似ていそうでけっこう違った、熱海と伊東、アカオとハトヤ

母娘2人旅は本当にひさしぶりだ。母は数年前まで父の看病をし、10年近く前から本人も調子が悪く、旅行の予定が何度流れたかしれない。私が学生のころ以来、年に1回近場の海外に出かけきゃっきゃしていたのを思うと、本人がこの間、誰よりくやしかったろうと思う。

その「いろいろできなくなる」変化の容赦なさを目の当たりにし、自身もすべてにおいて「いけるときにいかないと」「来年は誰にもわからない」を学び。

遠くない場所へ(予約、調整、迷惑、などの比重が高いと心の調子が悪くなる病も彼女は得ているので)ゆっくり出発&早め帰宅で、さっといこうそうしよう、といいつつ年始のハトヤは母・骨折→手術→入院で頓挫したわけだけれども、コロナ禍や集合住宅の不具合(排水管の大工事。真冬、お湯の出ない部屋に骨折老人が数日…)を考慮すれば「別荘住まい」はまさにケガの功名、あれはあれで結果オーライと納得し。

このたび、2023年10月末。長く苦しく暑かった夏が去り唐突に深まる秋のなか、晴れて「こだま」で熱海を目指したのである。

町は予想を裏切るにぎわい。マルベル堂でブロマイド撮るとか浴衣にスニーカー的なリメンバー昭和のトレンドが…かどうかはしらないけれど「打ち捨てられイメージ」はなし。お昼ご飯を軽く食べたくてもどこも大行列で、ヤングに中高年、ファミリー、カップルとたいした人出だった(お寿司屋さんに並んでいたら、今日は玉三郎の公演日だと隣のご婦人が教えてくれた。きかなくてもシェア、が基本の中高年コミュ。悪くない)。

ささっと食べたあとは、駅周辺のロッカーがいっぱいのためホテルを目指し送迎バス乗り場へ。これまた集合時間前に満席で2台めチャーター、熱海のホットぶりときたら(熱い海だけに)。

お目当てのニューアカオは、想像通りレトロ好きをくすぐる意匠づくしで、部屋(オーシャンビューをこえてほぼ船室。遠い昔、両親と私で2週間ほど幾度か陸地にあがりながら、中国は長江の川下りに出かけたのを思い出した。衛生面にかなり難があったとみえ、お腹を下しバッタバッタと客が倒れる引き揚げ船ライクな旅路。若い家族時代にしかできないやつだったワ)に荷物をおき、ほっと一息。

せめて1箇所観光をと起雲閣へ向かう。文豪たちが愛した旧温泉宿は、太宰治三島由紀夫武田泰淳などそうそうたるメンバーが集ったそうで、洋館和館とりまぜて豪勢洒脱でぐるっと広くお庭も素敵。おおいに楽しみ、併設された喫茶室でお茶とクッキーをいただき、タクシーでホテルへ戻った。

ショップをひやかし、お土産の目星をつけて、レストランで軽いフレンチのコースディナーだ。大きな窓からは夜の海。赤ワインでご機嫌に、とかかきたいところだけれど疲労で半分意識が…。

なんとか胃におさめたのち(おいしかったです!)館内着に着替え、なにはなくとも温泉っしょと疲労困憊の母を残し大浴場へ。複数の趣向をこらしたお風呂…もったいないと思うけれど、体調第一、最優先!(この手の巨大観光旅館にありがちな「大浴場めっちゃ遠い」問題もあるので)。夜景をながめながら「いいお湯」を楽しませてもらった。こんなもんがバンバン沸いてくるなんて地球ってたいしたもんだねえ(静岡の磁場で、まる子口調に)。

翌朝は和食。そろって「おかゆ」と即答、お土産を買い、ぎりぎりまでのんびりして出発だ。

午後早い時間の新幹線のため、母希望の「アカオフォレスト」をひやかすくらいと出かけてみたものの、入場料がべらぼうに高く、山頂までいく話など「そこまではちょっと」っつって簡単に断念。ふもとのカフェでこじゃれたものをつまみ、駅でおにぎりや串刺しの厚揚げ(おいしいよねえ~ああいうの)などを買い、もぐもぐしながら40分。

あくせくせずお疲れMAXに至ることなく帰宅できてよかったよかった。楽しかった。

(とにかく母が転ばなかったこと。ね! 骨折に至った経験に加え、地域のひとから口酸っぱく「高齢者は転倒したら終わり」と忠告されてるもんで。親族にも転んで入院→ゆるやかに認知症、のひとがいるし。周りや本人が注意しても転ぶときは転ぶのだけれど…)。

大注目されているらしい熱海。どうせゆくなら「ニュー」アカオ、みなさんいかがッスか~。