よくみえるってどういうこと?

あいかわらず誰の役にもたたないだろう日記

おばちゃんはおせっかいなのよ

12/10(日)

何十年ぶりかわからないo-eastへ(前はわりと通るけど。もうカウリスマキやってんだね)。

小泉今日子kkcp追加公演のチケットがとれたからだ。90年代楽曲中心のクラブツアー、東京はお台場だったのだが、プレから当たらなくて当たらなくて。「今年のキョンキョン運は使い果たしたのかも。あそこまでいってスタンディングもつらいしどうせみえないし」とすんなりあきらめていたところ、追加公演の告知が。渋谷だって。やだエントリーエントリー★ ったら一発でゲット。運命とは…。

整理番号はとくによくもなく(最前じゃなきゃチビには同じ。気にしないワ)真ん中より前かな~くらい。実際最初の鉄柵より何列か前の入場で、棒必要かしら長丁場…と悩むも結局「満員電車で3時間」を選んだ私。疲れた。疲れたよ~。疲れましたけども。

彼女が90年代お茶の間とカルチャー界のトップアイドルだったことを2023年にも説得力しかないかたちでつきつけるかっちょいい姿を拝めて、感謝感謝で眠りにつけた。

心に残った曲のメモ。

「Fade out」 90年代のウラ小泉さん代表曲。若人にはこのころの、ショートボブ姿のキョンキョンをぜひ検索してほしい。信じられないほどかわいくキレッキレで「遊んでんだろうな~モテんだろうな~」ってアイドルが平成初頭にはいたの(昔話)。音は新しく、歌詞は歌謡。なので古びない。それを再びウルフぽいマッシュの小泉さんで味わえて大満足なり。

「東京ディスコナイト」 スクーターズさまのカバー。キー、曲調、ハコ、すべてどハマり。イエーイ!! みたいなことがついぞない時代にありがたさ増し増し。ブーツ履いて頭おかしい勢いで踊りたかったが、立錐の余地なし&スニーカーでも足パンパン。気持ちだけネ。

CDJ」 誰がきいても小西さんメイド。こういう曲を歌って許されるのは、昔も今も、野宮さん、カヒミキョンキョンだけだ。歌がすっごくうまくなくても(でも下手じゃないよね。出てるしね)筒美さんや大瀧さんに続き小西さんにも愛されまくるって、やはりこれは「俳優」の才能が備わってたとしか。野宮さんやカヒミしかり、「ドール」は中身のないひとにはできない。二度と私の前にあらわれないで。といい放つかわいこちゃんis最強。

「女性上位万歳」 オノヨーコの名曲カバー。いまも響く=変わってない。ムカつくわね…。歓声に「ありがと~。私はオノヨーコじゃないけど(笑)」ってこたえていたのがめっちゃチャーミングで「らし」かった。

「LOVE SHELTER」 彼女が政治に「おかしくない?」と素直な声をあげるのは、いまに始まったことではない。作詞は小泉さん本人、地球がもうだめかもってときに「えらいひと、自分たちだけ助かればいいの?」と歌うアイドルのまともさを当時はあまり考えなかったけれど、2023年に合いすぎて痛烈。芸能人の政治発言、サヨク~、じゃなくて社会の一員の主権者(しかも多額納税者)が疑問に思ったことを表明したり、ちょっとやなんですけど~って行動するのは、なにひとつおかしくない。至ってふつう。好きなひとがずっと冷静でよかった。

「あなたに会えてよかった」 国民的ヒット、オモテの小泉さん代表曲である。風邪で高音がきついのをアイドルらしくサビを客にマイク向け合唱させて、大団円。見事「あなたに会えてよかった」色に染まる現場。さすが。

といったわけで。身体は疲れたけれど(若いときは気づかなかったが、行列回収のためかライブハウスやクラブって階段がめたくそ多くて迷宮なのね。上って下りて曲がった先、みたいな。開演前に削られている)とてもよいライブだった。が。

じゃっかん気になったのは、ライブやコンサートにいきつけてない(あるいはアイドルのだけとか。「生田絵梨花と層が違うな~」つってた還暦すぎの男性もおられたので)ひとたちの、ミドルテンポの曲でのタン、タ、タンっつう例の拍手。勘弁してくれと平成から願ってんだけど死滅してないのね。む~。楽しむ権利はみな平等、とするしかないか。優しい心、優しい心(自戒&深呼吸)。

でですよ。ここまで、全体に気持ちよくすごしていた私だったのだが、退場時、後方の鉄柵のあたりにいたおじさん(まあ~おじさんが多かった。ご健勝をお慶び、高度成長期の日本を支えてくださって…つか、あんたらがもう少し次世代のことを…と食いつきたくなるお年頃の、HAGE、出腹、銀縁眼鏡の方々な)が、お仲間と遭遇したらしく「お~いたのか~」「俺、番号よくてかなり前だったんだよ。でもここ段差あるからわりとみえるね」などと盛り上がっており、聞きたくなかった「そう、ちょうど、胸のふくらみがよくわかって」とかいうワードが耳元に。おえ~!!

いくつになっても「そういう視線」を覚悟しなければならない「アイドル業」。現役の子たち(さらに地下の子たち)はさぞかし…と、ひどくくらって消耗させられた。2秒前後してればきかずに済んだものを私のバカバカ。

ってもまあ、ふりかえればほぼほぼ楽しく、とにかく「立ち続けて」無事帰宅できたので大合格!。

「長生きしてね」「俺より先に逝くな」などとかかれたウチワに深くうなづき「がんばってみましょう!!」とレスする偉人、それが小泉今日子さんで、マイ永遠のアイドルです!(お前も充分キマっとるわ)